思考

因果関係とは?見誤ると離婚の原因にも!!?

後輩や部下から「自社商品の販売数が伸びていないのは、競合品が安いからだと思います。」そんな会話があった時、あなたはどう思いますか?その言葉をそのまま鵜呑みにして良いものか、一度疑ってみた方がいいかもしれません。そう、そこに因果関係がなければ、後輩の言っていることが正しいかはわかりません。

そんな時は、「そこに因果関係はあるのかな?」と返してみても良いかもしれません。ここでは、因果関係について説明していきます。

 

Contents

因果関係とは?

因果関係とは、物事の原因と結果の関係が繋がっていることを言います。例えば、自社商品がテレビで紹介されたことで、翌日の売上が増えたなどは分かりやすい関係かと思います。

 

因果関係のメリット

因果関係を明確にすると、どんなメリットがあるかについて説明をしていきます。以下のようなメリットがあげられます。

〇問題を解決することができる
⇒課題に対する原因が特定できると、打ち手を選択することができます。

〇一般的な因果構造を当てはめ、よりよい結果が期待できる
⇒他でよい事例を参考にして応用するとこで、今よりも良い結果が得られる可能性が高まります。

〇行為に対する結果予測ができる
⇒いまおこなっていることが、どの程度の成果をもたらせるかを想定して動くことができます。

 

このようなメリットを知ったうえで、行動すると動きが加速することが多々あります。

 

因果関係の3つの条件

因果関係は、次の3つの条件が当てはまる場合に言えます。

時間的順序が正しい

原因が過去にあり、結果がその後に起こらなければ関係性は薄いと考えられます。例えば、半年前から販売価格を下げて売り出しているが、競合品が1ヵ月前に出てきた場合、自社製品の売り上げが伸びないのは競合品の影響とは考えにくくなります。

相関関係が存在すること

相関関係とは、1つの因子ともう1つの因子が比例、若しくは反比例の関係にあることです。わかりやすい例では、身長と体重などです。

第三因子が存在しないこと

第三因子は、共通する別の因子のことを言います。例えば、A社の売上は伸びているのに、B社の売上が減っている関係は、A社の割引効果によるものだと考えた場合、例えば、この時期にたまたまA社商品がTVで取り上げられていた場合、売上効果は、割引効果によるものだけとは考えにくくなります。

 

 

因果関係の落とし穴

因果関係には、いくつかの注意すべき落とし穴があります。

その代表的なものが、直感による判断です。
例えば、サッカー日本代表になっている選手の多くが海外のチームでプレーしているからと言って、海外のチームでプレーをしたとしても、日本代表にはなれません。海外で活躍している選手は、国内で活躍していた経験を持ち、その上で一流の海外チームでも活躍している選手がサッカー日本代表に選ばれている。そして海外チームで活躍して結果を出していることが理由です。

また、第三因子の見落とし因果の取り違えも注意すべき点です。
文具店とカフェを併設している〇〇雑貨店は売り上げが高いからと言って、類似の文具店とカフェを併設した店を出したとしても売り上げが伸びないことがあります。そのお店の近くには駅があり、そこがターミナル駅で少しコーヒーを飲んでいくのにちょうどいい場所かもしれません。

その他、最後の藁にも注意すべきです。
ゴミをゴミ箱に捨てなかったことで喧嘩になり、離婚に繋がった場合などですが、この場合、最後の引き金になったのがゴミ箱に捨てなかっただけで、実際にはそれ以前に要因がある場合が多いです。塵が積もり、その結果という場合は、因果関係としては考えにくくなります。最後の藁とは、藁を運んでいるラクダの背中に、藁を1本追加で乗せた際に背骨が折れたことからこのような言い方がされています。

 

 

因果関係のコツ

因果関係の誤認誤認させるような表現は一般的に良く起こるという意識をもっておきましょう。

また、本当にそれが原因か?時間的順序が正しいか?第三因子が無いか?など一度立ち止まって考える習慣をつけましょう。

 

 

メーカーでの経験を通じて

課題を解決しようとする際、考えられる原因は何かという追究をすることが多くあります。

商品開発している場面では、モデル①とモデル②を比べていて、①と②では寸法が3箇所違うものの場合、どこが何の性能に影響しているかを特定する場合、その因果関係を分解して見ていきます。

具体的には、モデル②の2箇所と寸法をモデル①と同じにしたものを作り、その変化によってどの性能にどれだけ機能が変化するかを確認していきます。これを2回、若しくは3回実施すると原因と結果の因果関係が明確になります。

この検証をする際にも、①箇所だけを変えて検証したとしても第三因子が入ってしまうため、原因を特定することはできません。但し、3回も検証することが予算上難しいなどという場合には、2条件での検証で3条件目の結果を推測することもあります。

因果関係を理解しながら、場面に合わせて活用することをお勧めします。

 

 

まとめ

因果関係で考えるメリット、因果関係が成り立つ条件として時間的順序が正しいこと、相関関係があること、第三因子がないことについてみてきました。

物事の原因と結果を結びつける因果関係は日常から考えることですので、常に考えてその関係にも疑いながら思考するとよいでしょう。

 

 

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