組織・リーダーシップ

ファシリテーションの進め方 ~スキルとコツ~

普段おこなっている会議で、思い通りの進行ができていますでしょうか?進行がうまくいかないことや、参加しているものの、参加している理由がわからない会議などがあるのではないでしょうか?私もここで紹介する内容を理解して会議に臨むまでは、ダラダラした会議が増えてしまったりと、かなり悩みました。

ここでは、ファシリテーションに必要なスキルと、事前準備や会議の場での準備や心構えについて触れています。

 

ファシリテーションとは?

まずは、会議の場のあるべき状態について確認しておきたいと思います。
会議に参加することで、参加者は以下のような状態が好ましい状態ではないでしょうか?

・参加メンバーが知恵を出し合う
・参加メンバーの意欲が高い
・関係者が自主的に動く

この状態になるためにファシリテーションをしていきます。
ただ、言葉で言いつつも、なかなか難しいこともあると思います。みんなで議論し合う場であったはずが、いつの間にか、一人の人が話し続けている会議に出くわしたことはないでしょうか?

そんなことが起こらないためには、その会議の目的は何なのかを気にしながら進める必要があります。ファシリテーションとは、「腹落ち」を生み出すコミュニケーションの技術なのです。

 

「腹落ち」とは、

・目的と理由を深く理解している
・あるべき姿を自ら描いている
・ワクワク感をもっている
・全員が当事者意識を持てる状態にいる

ことです。

 

指示や命令とは異なることがわかるかと思います。
主体的に動くために考え、行動するにはどのようなプロセスを踏んでいくかを共に詰めていく必要があります。

 

 

ファシリテーションのプロセス

会議や打ち合わせでファシリテーションを進めていく際、メンバーから「そもそも何でこの会が開かれるのか?」や「議題とは別のアプローチの方が良いのではないか?」などと話が出ることがあるかと思います。

この様な意見は、よく話にあがりますが、原因は以下のようなものです。

・よく知らないメンバーとの議論している
・自分にとって未知の課題に対応しなければならない状態

ファシリテーションをする際は、自分自身が議論を導くことも大切ですが、メンバーを尊重して意見を聞き、理解して進める必要があります。

ファシリテーションを上手く進める方法は、事前に準備を進める必要があるのです。事前準備については後ほど詳しく触れていきますが、「仕込み」のイメージです。

①出発点と到達点を明確にする
②参加者の状態を把握する
③到達点に至るまでの議論を決める

これらの「仕込み」をおこない、実際にファシリテーションをおこなっていきます。
実際の議論の中では、以下の「さばき」を意識して進めます。

①発言を引き出す
②発言を理解/共有する
③議論を方向付ける
④結論付ける

ファシリテーションのプロセスをまとめると、以下の様になります。

 

 

ファシリテーションの準備

ここでは、どのような事前準備をするかという点について、「出発点と到達点の明確化」と、「参加者の状態把握」について具体的に触れていきます。

出発点と到達点の明確化

事前準備では、

〇出発点:次回の会議でのスタート地点を決める
〇到達点:どこまでの結論付けるかを決める

具体的には、「何の話を何故するのか?」、「何故そうするのか?」、「どうするのか?」、「誰がいつまでに、どうやってするのか?」を分解して考えておきます。

会議のゴールとして設定する到達点。この到達点は「〇〇が▲▲できているような状態となること」のように、出来るだけ具体的に設定して進めます。

 

参加者の状態把握

出発点を設定する上で重要なのが、参加者の状態把握です。
少なくとも、以下について把握しておく必要があります。

①認識レベル(何どのくらい知っているか)
②意見・態度(なぜその意見・態度なのか)
③参加者の特性と相互関係(議論のキーパーソンは誰か/参加者の相互関係はどうなっているか)

会議の前に、参加者の理解状況を把握することで、事前に出発点と到達点を設定することができ、会議の導入・進行がスムーズになります。

 

 

会議での論点を想定する

会議になると、意見と論点が入り混じった場となります。事前準備の「仕込み」として、どの様な話が出てくるかを想定しておく必要があります。ただし、ここで完璧に想定しておくのではなく、〇〇の話が出そうだ。という程度で充分です。

事前準備として自身で組立てた話をメンバーに押し付けてはファシリテーションにはなりません。論点を整理しておくことで、以下のような利点があります。

<議論を想定することでのメリット>

〇参加者にとってのメリット
・考えやすく、発言しやすくなる
・対立・混乱時にも話がみえやすくなる

〇ファシリテーターとしてのメリット
・「意見の押し付け」にならない
・議論すべき論点が漏れていれば補える
・本来議論すべきではない議論を省ける

 

事前の準備なしで実際の議論に臨んでしまうと、ファシリテーターがよほど把握しているテーマでない限りは、不可能です。ファシリテーションには準備が必要であることを理解しておきましょう。

 

 

ファシリテーションの実践

実際に議論を進め方について見ていきます。

発言を引き出す

参加者から発言を引き出すには、発言に対する意欲を高める必要がります。この際、参加者が興味のある論点からはじめるとスムーズです。また、発言に対して意見の尊重をすることで、発言に対して中書しなくなります。

更に、発言しやすくなるような刺激を与えることで、話しやすくなります。いきなり、「何でもいいのでアイデアを言ってください」と制限なくふられても参加者も迷ってしまいます。そんな時は、答えるべき範囲を絞ったり、内容や説明の仕方を具体的に示すことで、意見しやすくなります。

 

 

発言を理解して共有する

意見を聞きだしたら、話を聞くフェーズに入ります。ここでは、話を聴く力が最も重要です。ここでは、発言を理解してその発言をファシリテーターが受け止めたことを示し、理解を共有します。更には、参加者全員が理解出来るようにしていきます。

ファシリテーターは、発言されたことに対して「主張は何なのか?」「その根拠は何か?」「発言の目的は何か?」を理解して進めます。

 

議論を方向付ける・結論付ける

議論を発散させたら収束していきますが、発散した議論は「論点」と「意見」とに分けて捉えていきます。その中から「論点」に着目し、その場で議論すべき論点かを理解していきます。その場で議論すべき論点については、情報が不十分・説明途中であれば議論を見守り、参加者の理解を深めるためには論点を再確認し、「他に留意すべき重要な点はあるか?」や「本当にそうなるのか?この点について意見はあるか?」などと論点を拡げたり深めていきます。
また、その場で話すべきでない論点は後回しにし、軌道修正をしていきます。

ここでファシリテーションを進める際、言葉遣いに留意して進めます。質問や議論の方向転換をする際には、今、話している意見を尊重しながらも、切り替えをしていく必要があります。「今、〇〇という論点が出ましたが、〇〇以外については如何でしょうか?▲▲という点については如何ですか?」などという言い回しや、対立が起こった場合には「〇〇という点は共通意見ですが、××は異なる意見ですね」などというように、共通している点と相違している点を明確にしていくことで、健全な議論の対立となります。

また、議論を止める必要がある場合は、相手の感情に配慮して説得ではなく、問いかけながら進めるようにしましょう。「〇〇という論点については情報が少ないので材料が揃ってから議論したら如何でしょうか?その前に考えておいた方が良さそうな△△についてはどう思われますか?」などという話の振り方をすることで、ネガティブにならずに協力を得ながら論点を切り替えることができるようになります。

 

議論の最後には、事前に準備した到達点に対して、満たしているかを確認します。更に、アクションに繋げるために、「誰が」「いつまでに」「何をするのか」を明確にしていきます。

一方で、結論付けまで進まない議論となる場合もあります。そのような場合は、「会議の場を改めて設けましょう。」では、時間が経過するだけで、次回までの会議が有意義な時間にはなりません。結論がでなかった場合は、当初のゴールに対して何が不足しているのか?不足している情報を決める為には、何が必要であるかを確認し、次回までに不足した情報を集めるなどというように持っていく必要があります。

 

ファシリテーションのコツ

議論を進める際、意見が対立することが多々あります。この認識の違いが発生する原因は立場や見えている範囲の違いがありますが、それ以上に感情による対立が大きな原因となることの方が多くあります。対立が発生した場合は、以下に留意して進める必要があります。

〇対立のマネジメント
意見対立の原因を見極め、原因に即した解決策を講じる

〇感情にはたらきかける
感情に配慮して働きかけることが効果的

 

 

メーカーでの経験を通じて

毎日1件の会議があれば、週5件の議論をするというのも当たり前のようにあります。ここで見てきたファシリテーションの準備をどこまで実施できるかですが、当然、未知の分野についての事前準備は時間を要します。会議の準備、実践のみで自身の業務時間を費やしてしまうことも多々ありますので、会議ごとのファシリテーターは案件ごとに分けて実施することで、効果的に進めることができるだけでなく、メンバーのスキルも高まるためお勧めです。

そして、留意点でも触れたように、実際の会議では感情が8割を占めるなどの場面もあります。そうならないよう、事前に各参加者から情報を引き出して置き、事前にその参加者の状態を聴き、議論の中で話を聴くことで進行がうまく進められるようになります。

 

 

まとめ

適切な議論を進める為には、議論の出発点・到達点の設定が重要となります。また、実際の議論では、参加者の意見を理解して整理する必要があります。ここでは、進め方を見てきましたが、実践を積むことでファシリテーション能力を高めていきましょう。

 

 

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