戦略・マーケティング

カスタマージャーニーマップとは?例を用いて作り方を解説

「カスタマージャーニー」という言葉を聞いたことはありますか?

新しいマーケティングの手法として最近良く耳にします。自社の商品やサービスに、お客様からブランド価値を感じてもらいたい、そんなときに役立つ考え方がカスタマージャーニーになります。カスタマージャーニーとは何かを理解して、カスタマージャーニー・マップを作れるように説明をしていきます。

 

「カスタマージャーニーマップ」とは何か?

まず、カスタマージャーニーとは何でしょうか?

カスタマージャーニーとは、顧客が自社の商品やサービスを購買するまでに至る行動全般のことです。そして、これらの行動を把握するためのマップを「カスタマージャーニー・マップ」と言います。カスタマージャーニーを把握するために時系列で表したマップのことです。

それでは、なぜカスタマージャーニーが注目されるようになったのでしょうか?背景には、顧客の自社商品やサービスへのタッチポイント(顧客が触れる全ての機会)が広がってきたことがあげられます。例えば、TVCM・WEBサイト評価・SNS・メディアニュースなど様々あります。現在の顧客は商品やサービスについて、従来までと比べ物にならないくらい多くのポイントから情報を得るようになりました。このようなタッチポイントの広がりからこれまで以上に顧客の目線を起点としたマーケティング手法が必要になりました。

では、従来のマーケティング手法と比較したときに何が違うのでしょうか。

従来のマーケティングは、顧客視点を重視と言いながらも、商品やサービスを起点として、STP(セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング)から施策を考えていました。具体的には、顧客を区分けして、ターゲットを絞り込み、どんな商品を売り込むかを考えるという順でした。

一方カスタマージャーニーは、顧客を起点としてペルソナ、カスタマージャーニー・マップを用いて施策を考えます。カスタマージャーニーは、顧客の経験を中心としたマーケティング手法と捉えることができます。

 

「カスタマージャーニーマップ」の作り方

 

作成のステップとしては、以下4つのステップで行います。

①ブランド戦略の確定
②ペルソナの設定
③カスタマージャーニー・マップの作成
④「真実の瞬間」の洗い出し

以下、それぞれを具体的にみていきたいと思います。

 

①ブランド戦略の確定

ブランド戦略は、下図のように3つの要素に分けられます。

1.ブランド・コア
ブランドのエッセンスを抽出したもので、よく3つ程度の単語で表したりします。

2.ブランド・パーソナリティ
具体的にブランドを人に例えた時のイメージをさします。

3.ブランド・ポジショニング
これを見た瞬間に、ブランドへのイメージがわいてくる文章です。ブランドの目指す内容が記載されています。

以上、これら3つの要素を一貫さえることがブランド戦略を立てるときのポイントになります。

 

 

②ペルソナの設定

次のステップはペルソナの設定です。ここでは、自社の商品やサービスを買ってくれそうな顧客をイメージして、以下のような内容まで掘り下げてより具体的に設定をします。

・プロフィール(名前、性別、年齢、住居、年収、家族構成など)

・嗜好性情報(よく閲覧するWEBサイト、SNSなど)

・日常行動(平日・休日ので行動や生活スタイルなど)

注意しなければいけないのが、ペルソナをついつい今現在の顧客をイメージして作ってしまいがちですが、そうとは限りません。自社の顧客として最も典型的な人物像を描くことが重要です。

 

③カスタマージャーニー・マップの作成

カスタマージャーニー・マップの具体的にイメージは下図のようなものです。

時系列にそって、顧客の行動やその行動にともなっておきた感情や思考を追います。その上で顧客の満足度がどのタイミングで変化するのかを書き出します。そうすることで、マーケティング施策を考えることができます。

 

 

④「真実の瞬間」の洗い出し

カスタマージャーニー・マップを作成したら、さらに「真実の瞬間」を洗い出します。「真実の瞬間」とは、顧客の経験に大きく感動やサプライズを与える瞬間のことです。この「真実の瞬間」をコントロールすることが、顧客体験をコントロールすることにつながり具体的にマーケティング施策を考えることになっていきます。

「真実の瞬間」で顧客が狙った通りの行動をしているかを確認することで、マーケティング施策の効果を具体的にはかることができます。さらに、その結果を元にカスタマージャーニー・マップをより精度高く書き直して、新しいマーケティング施策につなげていくことができます。

「カスタマージャーニー」の事例

文房具メーカーA社を事例に説明します。このメーカーでは調査の結果、自社商品の「真実の瞬間」が2回あると考えました。簡易なカスタマージャーニー・マップは下図のようになります。

1回目は、顧客が商品を認知する段階です。顧客は店頭で商品を見た瞬間に、SNSで見た・友達から聞いたことがある、という認知をすることで商品を購入するかどうかを決めるとみなしました。そこで文房具メーカーA社は、商品を思い出させるための商品の配列やパッケージの見せ方などをマーケティング施策にしました。

2回目は、顧客が商品を使う段階です。ここでは、顧客が自宅で商品を使うときに、思った以上に使いやすく品質がいい、と感じることが再度商品を購入するかどうかに影響すると考えました。そのため、再度使いたいと思わせるレベルの品質を目指した商品改良・改善に取り組み、消費者を理解するためのコミュニティを形成しました。

このように「真実の瞬間」を中心にしたマーケティング施策を考え、自社商品の売上拡大を目指します。

 

「カスタマージャーニー」のコツ

 

●ペルソナを多く設定しすぎない

ペルソナを多く設定しすぎるとマーケティングが混乱してしまいます。ペルソナはひとりが理想です。

●最初から精度高く作ることを目指しすぎない

まずは、ラフにカスタマージャーニー・マップを作成してみて必要に応じて見直しをする、というくらいが良いです。

 

メーカーでの経験を通じて

メーカーでマーケターをしていると、「顧客起点」なんて当たり前で、当然自分自身も顧客起点でマーケティングをしていると思い込んでいます。しかし、分析の結果を聞いたりすると、それって完全に商品起点というシーンが良くあります。STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)の議論をするときは特にそうです。これがいけないわけではありませんが、これだけでは立ち行かなくなっているのが今のマーケティングだと思います。

結論としては併用だと考えています。商品起点のSTPをしながら、顧客起点のカスタマージャーニー・マップを描いて、両輪でマーケティング施策を考えることが重要だと思います。STPからだけでは見つけにくい、視点がカスタマージャーニーからは得ることができます。今のマーケティングは本当に複雑になっています。それだけ人々の生活も多様化し、情報であふれ、ニーズが変化しているからです。新しいマーケティング手法も取り入れながら最適な施策をうっていきましょう。

 

まとめ

 

カスタマージャーニー・マップを作成することは容易ではありません。ペルソナを設定し、そのペルソナの行動や行動における感情、そして満足度をはかることはとても難しいです。ヒアリングするだけでは得ることができません。顧客接点をいかに設計するか、そして単発ではなく継続的に顧客理解をするための関係性を持ち続けるか、これが重要になってきます。

SNSでのファンとのコミュニケーション、コミュニティを形成するなど手法は色々とありますが顧客理解の促進が大切であり、それらをベースに置きながらカスタマージャーニー・マップを作成し、常にリバイズしていくことが求められています。環境変化に柔軟にマーケティングをしていきましょう。

 

 

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