戦略・マーケティング

クロス集計とは?考え方・コツをわかりやすく説明します。

マーケティング業務の中では、定量的なアンケートを実施することがあると思います。調査結果に対して得たい情報が多くあると、どの様な集計をしたら効率よく効果的に結果が得られるかを意識して調査設計をしていく必要があります。

ここでご紹介するクロス集計を理解しておくことで、調査側は結果の取り方を意識しながら調査設計することができるようになり、得たい情報を効果的にえることができます。回答側も選択方式のアンケートによって回答がしやすくなります。

アンケートを取る際、どの様な結果が知りたいのかをイメージしてからアンケート項目をつくる必要があります。

ここでは、「クロス集計とは?」というところから、考え方とそのコツについて、事例を使いながら説明していきます。

 

 

「クロス集計分析」とは?
~事例でわかりやすく説明します~

クロス集計とは、2つ以上の項目でデータを集計し、集計結果から傾向や意味合いを読み取る分析手法のことです。

例をあげると、「性別」×「好き/嫌い/どちらでもない」などの項目で見ることを言います。クロス集計は、一般的にアンケート結果をまとめたり、顧客の傾向を掴んだり、売上貢献の寄与を探ったりという場面で使われますが、先ほどの2項目での集計の他にも、「性別」×「利用頻度(週1回/週2・3回/週4回以上)」×「好き/嫌い/どちらでもない」などの様に、3つ以上の項目で分析することもできます。このように3項目以上の集計を多重クロス集計と言います。

 

 

クロス集計のメリット

クロス集計をすることでどのようなメリットがあるかについて見ていきたいと思います。

まず、加工していないデータから1つ1つ読み解き、傾向を把握するのは非常に労力がかかり、非効率な作業です。ここでのイメージは、1人1人が答えたアンケート全てに目を通していくイメージです。

この結果を単純集計することで、結果を量で表すことができるようになります。このイメージは、「リンゴが好きな人」という質問に対し、好き190人、嫌い95人、どちらでもない130人といったよく見る形です。この結果からは、好きな人が多いということは分かりますが、どの様な人が好きなのかは不明です。ここでもまた、この190人を1人ずつ見ていくのは非効率です。

ここから更に男女に分解すると、先ほどの「リンゴが好き」な人の内訳として、男性40人、女性150人というように分解できるようになり、リンゴ好きの人は多く、その殆どが女性であるという結果が定量的に得られるようになります。

 

このように、クロス集計では状態把握や傾向がつかみやすく、打ち手が考えやすくなります。

 

 

クロス集計の分析ステップ

クロス集計を使いこなすためにも、分析時のステップを把握しておく必要があります。データ分析での定石も含めての話となりますが、以下の手順で情報を分析することで深堀りすべきポイントが明らかになります。

 

①全体傾向や特徴、他と異なる点を把握する

目立った情報を客観的に見ることが大切です。目立って集まっている票数や少ない票数、そこにはどんな傾向があるのかという点を見ていきます。

 

②結果に対する仮説を考える

数字の裏側に隠れた仮説立てをする行為となります。例えば「リンゴ好きに女性が多いのは、リンゴはヘルシーだから」という背景が隠れているのではないか。また、リンゴを好きかという問いに対して「どちらでもない」と答えているも多いのにも関わらず、購入者が多いのであれば、購入しているのは他の理由があるのではないかというような仮説です。

 

③次の打ち手を考える

リンゴを好きでもないのに多く購入している点に対しては、「誰のために購入しているのか」というような更なる分析や、購入数の高い人に詳しく聞くことも何かの気づきが得られる場合があります。

 

クロス集計で大切なのは、結果に対する仮説から次の打ち手を考える行為です。

 

 

クロス集計の注意点

アンケート調査を実施した際、注意しなければならないのが出現率です。
そもそも調査対象者を決めた際に男女比が異なっていたり、年齢層を人口動態に合わせてみたいのにも関わらず、母数が異なっていては正しい情報は得られません。また、クロス集計時に注意すべき点として、細かく分析していくにつれていつの間にかn数が少なくなり、統計的な有意差が言えない、若しくは傾向があると言えない情報になっている場合があります。

 

 

クロス集計の考え方・コツ

多重クロス集計をする際には、3重クロスまでに留めた方が良いです。
先にも出しましたが、4重以上のクロス集計は複雑になるだけでなく、データが不足しまいがちで傾向が見えなくなることがあります。

また、結果から何が得られそうかという洞察力、仮説思考を養えるとクロス集計を活用できるようになります。調査により、「何を知るべきか」、「何を分析すれば何かわかるか」を考えるクセをつけると活用しやすくなります。

そして、これが最も重要ですが、クロス集計以外の手法と組み合わせて分析していくことが重要です。定量的なクロス集計によって傾向がみえるものの、回答者の真意までは読み取ることができません。定性的なヒアリングなどの情報収集と併せて活用することで、より有効的なデータになります。

 

 

メーカーでの経験を通じて

アンケート結果からクロス集計をすることで、答えを導くことができると思い込んでいる人は多いように思います。メーカーの中でも、アンケート調査は答えを教えてくれる手段だと思っている人は少なくありません。

見てきた通り明確な目的や、それに向けた調査設計があることで結果を導く手助けにはなりますが、商品のアイデアに手詰まりを感じた際、目的もハッキリしない状態でアンケートをしよう!という行動からは何も得られないと思っていた方が良いです。アンケートは特性上、既存商品の改善点の洗い出しや解決策の検討といった顕在化している課題に対しては明確になりやすいものの、イノベーションを起こそうとしたテーマに対しては不向きな手法です。

不向きといっても無意味ではなく、ヒントを得るとこはできます。例えば、購入時の重視点と購入後の満足度とをクロス集計することで、仕方ないと諦めているが不満に思っていること=大きなチャンスになり得る潜在的な不満がみえることもあります。

この潜在的な不満の傾向を確認するために、ヒアリングなどの定性的な調査やターゲットをセル化した中でのN1分析をすることで、解決すべきポイントのヒントが見えてきます。そのポイントを解決できる技術は、テクノベートで取り上げている内容などとの組み合わせが必要となり、決して容易なことではありません。

 

クロス集計1つだけに頼らず、他の手段と掛け合わせながら活用することを視野に入れて欲しいところです。

 

 

まとめ

アンケート調査は、情報を定量化する手段の1つです。その中で、クロス集計の効果やそのメリット、注意すべき点を理解して「何が得たいか」「どのような結果が得られるか」を想定してすすめることは重要であり、実施前には最低限抑えておくべきことです。

 

 

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