戦略・マーケティング

価格弾力性!計算での求め方って?解説します。

原料値上がりなどで、販売価格の値上げを考えることがあると思います。

商品によってはお客様からの価格需要性が異なり、販売価格の変化が受け入れやすい商品と受け入れられにくい商品がありますが、それぞれの分野の商品において、価格弾力性を分析して価格改定をするかを決めていきます。

ここでは、価格弾力性って何だろう?」という部分から、具体的な計算方法での求め方の説明をしていきます。

 

Contents

価格弾力性!計算での求め方って?

商品によっては、販売価格を変化することでお客様に支持されなくなる(購入されなくなる)商品もあります。価格弾力性を分析し、理解して決めるようにしましょう。

 

価格弾力性とは、価格の変化に対して、需要量や供給量がどれだけ変化するかを測る尺度です。価格弾力性は、ミクロ経済の見方で「需要の価格弾力性」と「供給の価格弾力性」の2つがあります。

「需要の価格弾力性」 ⇒ 価格変化に対する需要量の変化率
「供給の価格弾力性」 ⇒ 価格変化に対する供給量の変化率

ここでは、「需要の価格弾力性」について説明していきます。

 

需要の価格弾力性

「需要の価格弾力性」は、適切な価格設定であるかどうかを測る指標となり、価格を上げても需要はあるかを見るものとなります。例えば、価格を上げた際に、売り上げ目標に達しない場合、その価格設定は適切でない場合があります。

また、需要の価格弾力性により商品の需要度を推し量ることができます。

価格を下げても需要度が上がらない場合があります。この場合は、商品の魅力が不足していると考えられ、他の打ち手を検討する必要があります。

 

このように、「需要の価格弾力性」はマーケティングや販売の戦略設定に役立ちます。

 

 

価格弾力性の考え方

需要の価格弾力性は、需要の変化率を価格の変化率で割って算出します。

例えば、価格を10%増やした場合、需要が15%減るという場合、価格弾力性は1.5となります。この場合、需要量の変化の割合が価格の変化の割合より1.5倍多いということとなります。

また、価格弾力性が1より大きいか小さいかで、需要が価格に左右されやすいかを判断することができます。価格弾力性が1の場合は、価格の変化率と需要の変化率が同じであることを意味します。

価格弾力性が1より大きい時、需要は弾力的であると言ますが、逆に価格弾力性が1より小さい時、需要は非弾力的であると言います。

 

 

需要の価格弾力性の決定要因

価格弾力性には商品による傾向が強く現れます。

普段の生活で欠かすことができない電機やガ、水道などの「必需品」は需要量の変化は小さい(非弾力的)ことが多く、一方で、宝飾品や旅行などの「嗜好品」については需要量の変化は大きい(弾力的)ことが多い傾向があります。

その他、差別化しにくい商品や競合数の多い商品も価格弾力性に影響します。
例えば、競合数が少ない病気の特効薬などは非弾力的であり、逆に競合数の多い日用雑貨などは他に似た商品があればできるだけ安い商品を購入する傾向があり、価格弾力的であると言えます。

価格弾力性は、このような要因に影響を受けやすいものです。

 

 

「価格弾力性」のコツ

一般的に価格が低いほど需要量が高まる傾向がありますが、全ての商品に当てはまるものではありません。

宝石や高級車と言ったステイタス・シンボルとなるような一部の商品では、価格が高いことで需要が増す場合があります。これらは、高額な商品であること自体が価値であると考えられている為です。

また、価格を決める際は、価格弾力性を使わないこともあります。

価格が変動しやすい商品の場合、価格弾力性の代わりに「販売価格×販売量」を何種類かシュミレーションしながら決めていくことがあります。このようにシュミレーション自体が売上高を決める指標となります。

 

 

メーカーでの経験を通じて ~日用品の事例~

ここで見てきた通り、日用品は価格弾力性が高く、すでに発売している商品は販売価格を高くすることで需要が減ることは目に見えている分野です。

その為、初期の販売価格は重要であり、発売前から商品サンプルを見て使ってもらいながら販売価格を設定していきます。この際、競合品との価格提示もしながら実際のお客さんとなり得る人に評価をしてもらいます。

文房具(日用品)のマーケティングをしている人の中には、新商品の発売時は価格を高めに販売し、お客さんの需要に合っていなければ価格を下げていけばいいという発言をして販売価格を設定しようとする人がいますが、実際に発売後に価格を下げたものを見ることは少ないのが実態です。

販売価格を変化させた例としては、製品ライフサイクルで衰退期になり少しでも延命をさせる商品や、大きな為替変動に伴う改定となります。

分野によって、安易に価格変更できないものであることを理解しておきましょう。

 

 

まとめ

ここでは、お客様に関係のある「需要の価格弾力性」について見てきました。必需品と嗜好品とで初期設定価格の重要性や設定方法は異なってきます。差別化できる商品価値や競合品との関係も影響することから、3C分析をおこなって設定していきましょう。

 

 

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