組織・リーダーシップ

マーケティングに活用できる「ハロー効果」 とは?例を用いて簡単に解説

皆さん、「ハロー効果」という言葉を聞いたことありますか?

良く人事考課の時に気を付けるポイントとして聞いたりします。しかし、それだけのシーンではありません。ハロー効果とは何か?ハロー効果が生じる原因は何か?ハロー効果に惑わされないようにするためにはどのようにしたら良いか?そのようなことを説明していきたいと思います。

 

Contents

マーケティングに活用できる「ハロー効果」とは何か?

 

ハロー効果とは、

「特定の項目や要素に関する評価が、全体の評価に影響を及ぼすこと」を言います。

ハローとは、後光がさすの「後光」のことをあらわしており「後光効果」とも言います。後光の影響により対象にするモノや事柄や人物の評価がゆがんでしまう様子をあらわしたものです。

ハロー効果は、以下のような場面で影響を及ぼします。

  • プロモーションやマーケティグなど、外部へ訴求する場面
  • 外部の会社とのパートナーシップなど、他者と組もうとする際に妥当性を判断する場面
  • 人事考課や採用など、人を評価する場面

 

ここからは、なぜハロー効果が生じるかの原因について説明したいと思います。

原因は2つあります。

①人の脳がそこまで精密ではない

人の脳は様々な情報を同時に処理するため、情報を錯綜させて覚えたり理解したりします。よって、何かを評価するときに例えば相手の所属企業に対する好印象と、実際の目の前の相手に対する印象が混同されてしまったりします。

②掘り下げて考えることをさぼる人間の特性

思考することはエネルギーを消費して、時間もかかります。よって、人は思考をショートカットして効率化を行います。例えば、物事の評価にあたってあらゆる要素ひとつひとつをどのような評価になるかを考えているとすごく手間になります。そこで特定の事柄の評価を他の事柄へも適用して思考をショートカットするということです。

 

 

「ハロー効果」の事例

 

●人物評価の場面

例えば、ハキハキとして元気のいい人、見た目がいい人に対してこの人は仕事ができそうだという評価をしてしまったりします。元気のよさ、見た目のよさと仕事の能力は結び付かないのですが、人の脳は似たようなものとして判断してしまいます。

また、二世への評価もこれに当たります。親が優秀な政治家の場合、その子供も良い政治家になるだろうと評価をしてしまう、ということがあります。

 

●マーケティング・プロモーションの場面

CMにおける有名タレントの起用は、タレントに対する好印象をハロー効果によって自社商品や企業イメージへの好印象に結びつけたいからです。

また、商品名に有名な内容や言葉を入れたりすることもあります。商品に銀座〇〇、神戸〇〇という名前をつけたり、勉強本ではハーバードであったり東大という言葉を使用したりすることがあります。これらは、一般的に良いイメージの単語を使うことで、そのハロー効果によって商品やサービスに良い印象を与えることが狙いです。「

このようにハロー効果は日常の中で多く見受けられます。

 

「ハロー効果」に対するのコツ

 

ハロー効果は意図せずに生まれる場合もあるが、それが生じるように意図的にされる場合もあります。

例えば、面接のときに元気のよい人物を演じたり、相手側の顔色を見て評価されそうな経験を語ったりするなどがあります。大切な場面ほど、ハロー効果に惑わされていないか注意する必要があります。

ハロー効果から逃れる方法として、何かを評価するときに判断ポイントを明確にし見える化をしておくことが良いです。その判断ポイントに基づいた情報を集め、ひとつずつ的確に評価をしていくことで、ハロー効果から逃れることができます。

 

メーカーでの経験を通じて

 

メーカーでの経験を通じて、実務の上ではマーケティング・プロモーションの場面で意図的な活用ができます。どのような商品名にするのが良いか、どのような言葉で訴求することがお客様にとってよりよくその商品の良さが伝わるか、さらにイメージアップにつなげるためにプロモーションではどのようなタレントを起用するのが良いか、などメーカーでマーケティング・プロモーションに携わっているとハロー効果をうまく利用することが必要になります。このとき広告代理店と協業をして取り組むことが多いですが、任せっぱなしにするのではなく自分自身もハロー効果などを理解しながら良し悪しを判断する必要がありますので知識として知っておきましょう。

また、マネージャーになると人事考課や人物評価のときにハロー効果から逃れる必要があります。部下の評価をするとき、または新卒採用や中途採用などの面接をするときなど、自らがハロー効果の影響を受けていないか冷静な視点が必要になります。確認したい要点だけをきちんと見える化しながら、その評価は他の評価からの影響を受けていないか、きちんと意識しながら進める必要があります。これらの内容は、部下や面接を受けに来た人の人生を左右することになります。人の人生を左右することをこの評価で行おうとしている、という意識を常に高くもつことでハロー効果から逃れる一歩になります。適切な判断をするためにも意識したい点ですね。

 

 

まとめ

 

ハロー効果は、意識していないところで影響を受けるところが恐ろしいです。そして、自分が間違った判断をしたとは気づきにくいところも難しいところです。

ある程度の経験値は必要ですが、大前提としてハロー効果が何か?なぜ起きるのか?どうすれば逃れることができるのか?最低限の知識を得ておくことで、実際の場面で少し俯瞰して物事を捉ることができ、評価することができます。リーダーやマネージャーになっていく上では、必須の知識や対応となってきますので身につけておきましょう。

 

 

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