戦略・マーケティング

デザイン思考で欠かせない「意味のイノベーション」で新市場を生み出せ!

意味のイノベーションって何のことかありますか?

ゼロから発想することも大切ですが、今あるものの意味を変えることも必要です。ものがあふれている時代だからこそ、この考え方が必要だと考えられています

 

 

デザイン思考「意味のイノベーション」とは

電気がある時代になぜローソクを売り続けられるのか、意味のイノベーションの事例として挙げられる好事例がこの話です。

これまでの十数年間、「問題解決」をするという方法に注目が集められてきました。このための手段として、オープンイノベーションやデザインシンキングなどの考え方が注目されてきました。一方で、新しく社会に価値を提供するという新しい考え方が求められてきました。しかし、この考え方に対しての手段が少なく、今、注目を浴びています。

冒頭にもふれましたが、電気がある時代にローソクが売れる理由を新たに付加したことで売り上げを伸ばしているのです。

意味のイノベーションと同様の考え方として以前から注目されているデザインドリブン・イノベーション(=意味を与える)とは基本的に同じ意味であり、どちらもミラノ工科大学のロベルト・ベルガンティ]教授が説いたものです。

では、何が違うのかという話ですが、デザインドリブン・イノベーションが打ち出された2009年頃は、主にユーザー中心設計という考え方が中心となります。この当時、日本でもユニバーサルデザイン思考や人間工学設計などが注目され、ユーザーに寄り添った良い考え方として各社から使いやすさを求めた商品が発売されてきました。

一方で、この考え方からは大きなイノベーションが出しにくいという一面もありました。意味のイノベーションでは、デザインドリブン・イノベーションに加えて開発者発信のアプローチの加えたものとなります。開発者発信というのは、潜在ニーズを感知して現在ある技術を付加することで新しい価値を提案するアプローチとなります。

 

 

意味イノベーションの事例 ~「ろうそく」の事例~

事例として有名なのが、ヨーロッパで電気を使用することが当たり前になるとローソクの売り上げが落ち込んでいった時代、老舗ローソクメーカーが相次いで倒産する中、市場シェアの小さかったメーカーが自社売上げだけでなく市場自体をV字回復させた例となります。そこに対し、ローソクの価値を変えたのです。

それまでの価値           意味のイノベーション
「部屋を明るくするためのもの」 ⇒「気持ちを落ち着かせたり、ロマンティックな雰囲気をつくるもの」

 

具体的な手段として、ローソクに「香りを付ける」「ローソク自体に色を付け、多色展開する」、「中身の見えない商品パッケージとする」というものです。

発売当時、これらはどれも周囲からの批判的な声が多かったのですが、電球よりも温かみを感じられる炎や香り、その色から受ける雰囲気が購入者から評価され、現在でもアロマキャンドルとして売り続けられています。

 

 

デザイン思考(意味のイノベーション)のコツ

問題解決型の商品企画、つまり外(市場)から内(社内)という考えとは逆の考え方が必要となります。

意味のイノベーションを実施する際は、1人の企画・開発者が自身の中でアイデアを生みだすことから始まります。このアイデアの卵を自分の中で見つけ出し、ビジョンをつくっていきます。そのビジョンが自身の中で形づくられるまではしっかり育てます。

ある程度形づくられた時点で、信頼できるパートナーと作り込んでいきます。ここでのパートナーは、スパーリングパートナーとなります。“スパーリングパートナー”は、あくまでも相手を倒すためではなく、相手とぶつかりながらアイデアを強くするために存在しますので、ここでのパートナーは重要な役目となります。

その後、社内のラディカルサークルと言われる4・5人のチームでアイデアを揉んでいきます。ここでは、少しずつ批判的な声を聴くことで、少しずつ洗礼されたアイデアになるだけでなく、仲間をつくっていく行為になります。

社内チームでのスパーリング後、社外での意見を聞く場をつくります。ここでは、解釈者としての社外の人に話を聞きます。この解釈者も、“既存の商品を使っている人ではなく”、今回の商品が刺さる人の声を聴く様にします。既存品を使用している人やそのテーマ商品の有識者は、先入観があるため、こういった人に聞くことは避けるべきです。

 

 

メーカーでの経験を通じて

意味のイノベーションを行動に起こすには、強い想い(気持ち)が必要です。
私自身の経験で、商品化まで進めたいという気持ちを抱きながらも実現しなかった例は多くあります。振り返れば、それらは私自身のアイデアに対する想いが弱かったのです。

自分自身が考えたアイデアの卵を大事に温めますが、「このアイデアはイケる!」と思える所まで育てず(アイデアが煮詰まっていない状態)で他人に開示すると、その卵は直ぐに割れてしまいます。企業に属していると、ここを開示しないと評価に繋がらないから難しいところでもありますが、私自身も途中で上司や企画部門のメンバーに途中で開示したことで、簡単に割れてしまった経験が多々あります。しかも、一度壊れた卵は、生かすことができないのです。(開示した相手が影響力のない人であると話は別ですが。)

逆に、これはイケる!という状態になったら、信頼できるパートナーとアイデアを育てていきます。少しずつ人数を増やして進めていきますが、その先にも、開示する範囲を広げる度に困難な壁が多く立ち向かってきます。これらを乗り越えて実現した人だけが新規市場を切り開くことができます。

新規市場を生み出すのは容易ではなく、本当に強い意志、強い想いが必要です!

 

まとめ

意味のイノベーションで大事なのは、一人で考えること。そして、大切に丁寧にアイデアを育てることです。また、コツからもわかりますように、ペアやチームのメンバー選びは重要となります。メンバーを選ぶ際は、180°正反対の意見の人(全く響かない人)ではなく、同じ方向を向いた人(且つ、反対意見も言ってくれる人)を選ぶことが大切です。

 

 

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