組織・リーダーシップ

新事業を通りやすくするコツ・情報収集の方法を紹介!

新事業の提案が社内で通らないこと、ありますよね。

提案する企画や事業が、あまりにも通らないと「あれ?自分嫌われているのかな?」聞く耳持たれていない?なんて思ってしまうこともあるかもしれません。

断言しますが、決してそんなことは無いハズです!
企業であれば、決裁者が個人的な感情で動いていることは無いでしょう。もし、仮にそんな、くだらない感情で決済しているのならば、その決裁者は長く続かないでしょう。

企業は、株主・ストックホルダーに成長し続ける責任があります
そのため、決裁者は企業を成長し続けるための提案を、誰よりも求めているのは間違いないのです。

では、なぜ新事業が通らないのか?
それは、あなたの提案の中に、承認者が不安を感じる要素が隠れているからかもしれません。

ここでは、よくある不安要素や、説明に適した組み立て方について紹介します。

 

 

Contents

新事業で承認者が新事業案に感じる不安

新事業を立ち上げようとした際、その事業に対して承認者は不安を感じます。その不安には、2種類の不安があります。その不安というのが、「理屈に対する不安」と「心理的な不安」です。

それぞれの不安について、説明していきます。

 

理屈に対する不安

理屈に対する不安は、説明された根拠や論理が本当にそうなのか?という確からしさを感じられない場合に発生します。

不安に感じる点は、以下の通り、「根拠に違和感がないか?」という点と「途中式に違和感が無いか?」という2点になります。

 

 

新事業案が素晴らしく、結論に魅力が感じられたとしても、根拠や途中式次第ではGO判断できるものがNGとなることがあります。これは当たり前のことですが、論理が不十分な場合やストーリーに矛盾があると聞き入れられないことが多々あります。

 

心理的な不安

根拠やストーリーはしっかりしていたとしても、人は簡単に成功できそうと感じられる事業ほど、疑いたくなるものです。

 

先ほど見てきた途中式には、可能性だけでなく、「リスク」やその際の「オプション(代案)」、「節目」を設けることで、リスクを認識してリスクが発生した場合には代案や撤退する出口など、傷を最小限に抑えるルートを準備しておくことで、安心します。

心理的な不安は、決めて欲しいと言われた際に、何に対して覚悟をすべきかがわからない場合に発生しますが、どの様なことが起こりそうか?その場合の回避策は?次の打ち手を何で判断するか?という点を提示することで、不安はなくなります

 

 

新事業のコツ!論理の組み立ての不安を無くす

ここまで、承認者がどの様な部分で不安が生じてくるかについて、紹介してきました。
では、その不満を解消する方法について、説明していきます。

 

途中式の組み立て方

途中式、つまり論理的に矛盾がある場合の解決策について、説明していきます。

ここでは、論理ピラミッドを活用する方法があります。情報は、漏れなく、ダブりなくまとめるといいという話を聞くかと思いますが、その際の考え方や具体的なフレームがわからないという声をよく耳にします。

 

無数にある情報をまとめて整理するには、以下のような論理ピラミッドを活用すると全体がイメージしやすくなります。書き出す中で、モレやダブりにも気づきやすくなります。

この論理ピラミッドをつくる理由は、承認者である相手にわかりやすく伝えるために作ります。この構成がわかりやすく整理できていると、プレゼンのストーリーも綺麗にわかりやすく作成することができます。イメージとしては、ピラミッドの上段である結論から説明していき、そこで根拠を順に説明するという形が相手にとって、わかりやすい説明となります。

 

ここで、論理的な説明が出来ているかを確認するためには、自身の中でも視点を変えて確認していくことが必要です。

 

具体的な手段としては、結論である上段からの流れを見ていき、それに裏付けられた根拠が揃っているか。逆に、根拠である下段から関連付けて抽象化したものが他の見方ができないか。抜けている情報は無いか。という視点で確認することです。

この2つの視点は、細かい不要な情報までガチガチに固めることが目的ではありません。見る人の視点を変えるという意味でおこないます。作成する際は、この上段から作成する(結論がある程度見えている)場合と、下段から作成する(情報収集からゴールを導く)場合の両方がありますので、どちらが正しいというものではありません。

 

 

論理ピラミッド作成のコツ

倫理ピラミッドを作成する際には、上位のボックスと下位のボックスとが接続詞で違和感なく繋がることがポイントです。

 

主張したいことである上位から見ていく際には、主張があり、「何故ならば、根拠とする問題AとBがある」というように矛盾が生じていないことを確認していきます。逆に、下位の根拠から論理が矛盾していないかを確認していくことも必要です。このように、トップダウン、ボトムアップの両方の見方があり、双方から確認をするようにしましょう。

 

論理ピラミッドは、ロジックツリーともの呼ばれます。
ロジックツリーの詳細は、↓コチラを参照ください。

 

 

情報収集の進め方

論理ピラミッドの組み立て方が理解できたかと思いますが、続いて、情報収集の仕方について取り上げていきたいと思います。

 

情報収集をする際に気をつける点は、偏りが無いか。という点です。全体の目的に対して、あるポイントの背景だけが不足している場合などはよく見られます。こういったことがないよう、以下の順に見ていきます。

 

① 目的と背景を高い視点でとらえる
② ①を理解した上で、細部の情報を収集する
② 実態を捉えて、情報をポイントとなる部分に配置していく

論理ピラミッドに必要な収集すべき情報がイメージできたかと思います。
次に、情報には種類があることを理解しておきましょう。

 

 

情報の種類

情報には「一次情報」と「二次情報」の2種類があります。

一次情報は、自らの目的で収集された情報のことを言い、「行動・環境観察」や「インタビュー」などがこれにあたります。そして、二次情報は何かを目的に収集された情報のことを言い、「インターネット」や「書籍」などが該当します。

これらには、それぞれのメリットとデメリットがあることを理解して使い分けることが重要です。

 

一次情報のメリットは、目的に合った情報を集めやすく、世に出ていない情報が入手できる反面、情報の収集や整理に手間がかかります。一方で。二次情報の場合は、インターネットなどでの情報入手がしやすい反面、目的に合った情報が無い場合もあります。

 

 

情報収集のコツ

情報収集をする際は、「集めるべき情報」と「集められる情報」を整理することからはじまります。

論理ピラミッドで見てきた通り、全体を俯瞰して、どの様な情報が必要か?を把握し、そこに集められる情報をプロットしていきます。同時に集めるべき情報を見極めていくことで不足している情報を、観察やインタビューなどの一次情報として、「時間とお金をかけて収集すべきか」という議論をすることができます。

 

情報が不足していることを理解した上で、その要否については情報の重要度と合わせて判断していくことができます。

 

 

調べておくべき情報

新規事業や新サービスを検討する際には、調べておくべき情報があります。

「市場」、「顧客」、「技術」の3つを取り上げています。これら3つの視点は、近年のIoT進化などに伴って、これまで競合ではないと考えられていた企業が競合になる等が発生していることもあり、3つの視点を代表としています。

 

各項目詳細では、以下のような確認項目があります。

二次情報の収集源

二次情報の収集源としては、以下のような入手先があります。
それぞれの特徴と合わせて紹介していきます。

 

官公庁
・調査の規模が大きい。信頼性、客観性が高い
・継続取得しているデータも多く、定点観測に適している
・将来ビジョンに関する報告書が発刊された際は注意

 

業界団体
・会員企業から得た数字を集計し。独自統計を作成している
・業界団体のデータが業界のスタンダードとなる場合もある
・調査したい業界の関連団体が業界ビジョンの報告書を発刊している場合は価値が高い

 

民間調査機関
・富士経済等の大手をはじめ、特定業界の専門機関も多く存在している
・10万円前後の高額文献中心ではあるが、官公庁や業界断端資料ではない市場や技術が取材によって算出されている
・産業の流れをつかみやすい

 

新聞社/新聞社
・業界新聞/業界雑誌などは速報性が高い
・当該業界の企業とのつながりが深く。製品情報や参入企業などのコメントが多い

 

シンクタンク/金融機関
・特定の業界や企業について、コンパクトにまとめられている
・Webで入手できる情報も増えつつある

 

また、以下の文献が代表的です。

 

業種別審査事典(金融財政事情研究会)
・4年に1回発刊され、1,400もの業種の業界環境が8~10ページ程度でまとめられている
・土地勘のない業界を調べるには必須

https://www.kinzai.jp/books/14jiten/

 

TDB業界動向(帝国データバンク)
・日本の主要100業界についての業界動向ランキング、出来事がまとめられている
・半年に1度発刊され、利用価値は高い
・業界天気図はWebで閲覧可能

 

各種白書(官公庁発刊)
・「ものづくり白書」「中小企業白書」などのケーススタディが豊富な物も存在
・白書の種類については首相官邸HP参照

http://www.kantei.go.jp/jp//hakusyo/

 

 

二次情報の収集時のポイント

情報を収集する際には、自身が気になる「キーワードを探す」「レポート情報から時代を読む」「定点観測を行う」の3点に注意しながら情報を収集するようにしましょう。

また、同じ情報であっても、人によって気づきは異なります。チームで実施している場合には、できるだけ多くの視点で気づきを得るように心がけると効果的です。

 

繰り返しとなりますが、何よりも大事なのは情報収集時の目的です。
論理ピラミッドで見てきました目的を説明図るには、どの情報が必要かを意識して収集しましょう。

 

 

まとめ

新規事業に取り組む際に「やってみないと分からない」というのは、常に存在し続けます。実施した際には、その不安要素がどのようなことに繋がるかをリスクとして理解しておくことで不安を取り除くことができるようになります。

これらを理解して、スケジュールに落とし込む必要があります。

 

 

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