組織・リーダーシップ

人間関係に効果絶大!「ジョハリの窓」とは?自己分析・やり方紹介

新しい会社や部署に配属された際、上手く表現できずに仕事がはじまってしまうことはないですか?僕はあります!

本当は人と打ち解けながら物事を進めることが得意なのに、自分を知ってもらう前に仕事が進んでしまい、仕事のやり取りがテキパキしているために「あれ?この人、ちょっと厳しい人なのかな?」なんて思われてしまうこともあるかもしれません。
そんな時、「ジョハリの窓」が役に立ちます。

ここでは、ジョハリの窓とは?という説明から、チームやグループで自分を知ってもらい、コミュニケーションを円滑にするための具体的なジョハリの窓のやり方を説明していきます。

「ジョハリの窓」とは、対人関係における気づきモデルで、心理学者のジョセフ・ルフト(Joseph Luft)氏とハリントン・インガム(Harrington Ingham)によって提唱されたため、2人の名前からとられた名前になっています。

 

 

Contents

ジョハリの窓とは?

ジョハリの窓とは、「自分」の軸と「他者」の軸とに分けてみていきます。

 

「自分が知っている」、「自分が知らない」、「他者が知っている」、「他者が知らない」の軸を4象限に分けてみることができますが、それぞれの枠は、以下のような場になっています。

開放の窓:開示している
秘密の窓:自分しか知らない
盲点の窓:他者には見えている
未知の窓:誰も知らない

「開放の窓」と「未知の窓」によって、他者に対してどの程度開放しているかがわかり、「盲点の窓」と「秘密の窓」からは、他者が認識している部分と自分の本来の姿とのギャップが確認できます。

ジョハリの窓は、自分自身を再発見し、他者とのかかわり方を見直すことができるツールです。

 

 

ジョハリの窓 良い点

ジョハリの窓を利用すると、どんないい事があるかについて見ていきます。

まず、「開放の窓」は、自分が他社にどう見えているかを正しく理解できていることを示しています。自分のことが他者に正しく理解されていると、コミュニケーションが円滑になります。

しかし、本来の自分と他者とのギャップがあるのは当然です。
「秘密の窓」では、このギャップを表していて、自己開示が不十分な部分です。この部分が多いと、ありのままの自分を表現できていないということとなります。この場合、周囲から誤解され、協力が得られにくいなどがあります。損をしてしまうことがありますので、気を付けたいところです。

「盲点の窓」も自分と他社とのギャップですが、ここは、自分自身が気づいていない部分です。ここの部分にある長所や短所に自分が気づくことで、自分の成長に繋げることができます。
「未知の窓」は、自身も他者も気づいていない部分となり、自分に足りない部分や、成長・能力開発のヒントが隠れている部分です。

「ジョハリの窓」は自身や自身を取り巻く人との間で使用できますが、リーダーとして、チームメンバーそれぞれの強みや弱みなど育成上のヒントを見つけることができるフレームでもあります。

 

 

ジョハリの窓 やり方

ジョハリの窓には、キーワードの選択式と記述式がありますが、一般的には選択式の方がやりやすいと言われていますのでここでは、選択式の場合のやり方を紹介していきます。

 

ステップ1:キーワードを並べる

最初に、人の特徴を表す単語を20~30個あげていきます。
特徴単語の一例として、以下を参考にしてみてください。

 

 

ステップ2:自分の周囲のメンバーについて要素を抜き出す

次に、自分自身と、各メンバーに当てはまる特徴の要素を選んで書きだしていきます。
書き終わったら、それぞれの人について書いたものを各メンバーに渡して自分のことについて書き出したものを集めます。
※人数が多すぎると時間がかかりすぎるので、5人くらいまででおこなった方が良いと思います。

 

 

ステップ3:要素を分類する

最後に、自分も書いて他者も書いた項目を「開放の窓」に書き出し、自分は書いて他者は書かなかった内容を「秘密の窓」に書き。他社が書いたが自分が書かなかった内容を「盲点の窓」に書きます。そして、自分も他者も書かなかった要素を未知の窓に書いていきます。

 

 

ジョハリの窓 見方

わかりやすい項目として、「秘密の窓」です。

この部分が異常に多い場合は、「他者に対して自己開示が不十分な傾向がある」ことがわかります。

「開放の窓」に入っている項目は、他者とのギャップが無い部分で、ありのままの自分を他社にも開示できていることがわかります。
一方で、「秘密の窓」や「盲点の窓」に入っている項目は、自分か他者のどちらかしか認識できていないことがわかります。ここの要素が多いほど、自己認識と他社認識にギャップがあることがわかります。「秘密の窓」に、長所となり得る部分があると、その点を上手くいかせていないことがわかります。また、「盲点の窓」にテキパキとした印象を与える文言(論理的、成長意欲)などがある場合、他者から厳しい人と思われている傾向があるなどがわかってきます。

「未知の窓」は、自己開示については影響がない項目ですが、この要素を持っていないと自他ともに思っているという伸びしろの部分でもあります。ここにある要素は、ビジネスマンとして成長する上での課題となる点です。

このように、窓に入った要素の数に加え、どの要素がどの窓に入っているかの分析も重要です。

 

 

ジョハリの窓を活用するコツ

ジョハリの窓のキーワードは、一般に公開されているものがあります。

「やり方」で例にあげたキーワード(要素)は一般的な要素ですので、一緒におこなう職位やメンバーの特性に合わせてキーワードを選ぶとより具体的な内容になります。例えば、リーダー同士で実施する場合は、権限移譲、指導力などビジネススキルとしてのキーワードを入れてもいいかもしれませんし、マーケティング職なら顧客視点や市場分析などを入れるのも面白いかもしれません。

気を付けて欲しいのは、キーワードにはポジティブな要素を含むものを選ぶとよいです。
実施する際にもプロットしやすく、またその後の関係性にも影響してきますので。
ネガティブな言葉を入れる際には、「頑固」を「粘り強い」、「先走る」を「率先する」などの言葉で表現するとやりやすくなります。

ジョハリの窓を使って、自分を知り・知ってもらい円滑なコミュニケーションをしていきましょう

 

 

メーカーでの経験を通じて

リーダーとして業務を遂行する中では、相手の強みや特性を知らずに動くと痛い目に合います。

私自身の経験ですが、中途採用で設計が得意な人に質の高いデザインを提案してくれる社外パートナーを紹介したものの、思った結果が出ないことがありました。後々わかったことですが、そのメンバーは、設計は得意なものの対人関係としてのコミュニケーションが苦手であったため、面白いデザインも安全面を意識した頑固な設計意図と衝突してしまい、結果として倍以上の時間を要しつつも平凡以下の結果にしかつながらなかったことがあります。

まずはメンバーを知る。自分を相手に知ってもらうことが第一であり、そのメンバーの特徴を理解した上で自身の役割が何であるかを把握すべきだったのです。それ以降、人を知ってから動く様にしていますが、「ジョハリの窓」も効率的に相手を知ることのできるツールの1つです。

 

 

まとめ

自身の成長やメンバーとのやり取りには、周囲や自身の特徴を理解するとより円滑に仕事をすることができます。「ジョハリの窓」は、楽しみながら理解できるツールとなっています。もちろん、他者に公開したくない人もいると思いますが、上手く活用することで高め合うだけでなく、メンバーを知ることもできます。

 

 

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